日本遺産木曽路
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木曽を語るお知らせ
 

木曽平沢

木曾平沢の町並

ストーリー

檜物細工や漆器の生産によって生計を立てる産業の町。店舗をはじめとして塗蔵等の作業場や職人の住まい等、漆器業にまつわる建物が建ち並ぶ。

概要

木曽漆器の本場となっている塩尻市木曽平沢は、塩尻市の南部にあり、木曽谷を通る中山道の北の入口に位置し、標高900mの高地にあります。
木曽平沢の街並みは、漆工町として平成18年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、伝統的な町並の整備が進められています。

観光ポイント

400有余年の伝統を誇る木曽漆器の中心産地で、街中には漆器店やその蔵が立ち並びます。
木曾平沢の始まりは、慶長3年(1598年)に奈良井川の左岸にあった道が右側に付け替えられたことを契機に、周辺の山林付近に生活していた人々がその道沿いに居住することで、集落が形成されていったと考えられています。
江戸時代初期に漆塗りを行っていた家があったと伝えられており、またこのころには檜を加工して曲物産業が徐々に盛んになり、檜物細工や漆器などで生計を立てていくようになったそうです。
現在でも漆器の技術革新などによって成長し、日本有数の漆器産地としての地位を維持しています。
近くには、木曽漆器の製作工程や作品資料を展示した「木曽漆器館」や木曽の地場産業の魅力を紹介した「木曽くらしの工芸館」があります。

  

現地レポート

木曾平沢町並み保存会の広報部会長巣山定一さん

木曾平沢町並み保存会の広報部会長巣山定一さん

 

木曾平沢町並み保存会の広報部会長巣山定一さんにお話を伺いました。

生まれも育ちも木曽平沢の巣山さんは、子供のころと比べ近代的になる町並みを見て「昔の街並みを守らなくてはならない」と思ったそうです。
保存会は国の重要伝統的建造物群保存地区に認定される前年の平成17年に設立。平成18年から行われている修復は10年で50件以上になります。これからもどんどん町並みはよくなっていくだろうと巣山さんは語ります。

日本中に漆工町(漆器の町)は多々あるが、漆器づくりの工場が一か所に集まっている町並みを見ることができるのはこの平沢だけだよ。暮らしを支えてきた漆器という伝統と町並みを同時に見る事ができるなんて贅沢でしょ?
ここは漆工町(漆器の町)として栄えた歴史ある町、私たちの活動は景観を昭和時代に戻すことだけでなく文化や伝統も伝えていきたいと思ってます。
訪ねて来て頂ければ案内しますよ。是非お越しください。

巣山さんは、人との出会いを大切にし、優しくお話しする方でした。

実際に建物を見に来る方も多いですよ。と巣山さん。

ここは漆器という産業が多いのがすごいことだよ。今では全国的に製造をしているお店が少なくなってきているけど、ここは今も残っている。

木曾平沢

漆器店が軒を連ねる

平沢の町並

千本格子が美しい木曾平沢の町並み

 

うちは蔵を工場にしているから、観光で来た方にはお茶を出したりしているよ。
東京・大阪・名古屋の3大都市から車で日帰りできるから、家族や団体等でも来れる素晴らしい立地だね。東京芸術大学の人も見に来たことがあったよ。

漆器は高いといわれるけど、なんで漆器が高いのか?見たい?という人はぜひ来てもらうといいね。旅の思い出に製造工程を見て行ってもらいたいな。

あまり知られてない祭りだけど、9/23、24に行われる竹祭は、竹のキャンドルが通りに並んで、幻想的な風景を静かに楽しむことができるよ。是非記念撮影に来てほしいな。

木曾平沢は、静かにゆっくり時間が過ぎ行く町でした。

  

見どころ

漆器の各工房を見学できます(※要予約 ※都合によりお断りする場合もありますので各工房にお問い合わせください)。
近くの「木曽漆器館」では漆の採集や工具の発達と歴史、漆の製作工程等がわかりやすく展示され、人間国宝の作品も展示しています。また「木曽くらしの工芸館」では、木曽の地場産品を一堂に集め、展示販売等行っています。


 

アクセス

最寄駅・インターから

JR木曽平沢駅から

徒歩 約5分

中央自動車道伊那インターから

伊那ICから木曽方面へ約30分。

長野道塩尻インターから

塩尻ICから木曽方面へ約30分。

住所

長野県塩尻市木曽平沢

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