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木曽の桟

木曽の桟

ストーリー

木曽八景のひとつ。松尾芭蕉が訪れ「かけはしや 命をからむ 蔦かつら」の句碑がある。

概要

かつては、危ういものの代名詞として古くから歌枕にも詠まれ、中山道一の難所と言われた場所。
木曽川の絶壁に数百メートルにわたって架けられた藤づるで編んだ桟橋でしたが、現在は旧国道の下の石積みにわずかに街道の面影をとどめるに至っています。

観光ポイント

対岸の道路が旧中山道跡です。木曽の桟は対岸の断崖に作られた木製の桟橋ですが、当時の木橋は残っていません。ここは落石が多く、中山道でも上位3カ所に入るといわれる危険地帯でした。現在では国道もバイパス化されています。この場所には400年以上前に整備された石垣が残っています。対岸には松尾芭蕉、正岡子規、種田山頭火が詠んだ句碑があります。

  

現地レポート

水野義朗さん

上松町文化財保護審議委員 水野義朗さん

 

上松町文化財保護審議委員
水野義朗さんにお話しを伺いました。
 
木曽の桟は木曽八景ともなっている景色の美しさと歴史的遺産という2つの面から見てほしい。
今は赤い橋があるが石積みされている部分が桟橋として残っていてこれが歴史的な遺産であるとお話し頂きました。

木曽の桟は桟橋であり、川にかかる橋でなく、崖に添った桟だったんだよ。
桟橋のなごりが江戸時代に石積みになり、今は桟道として残っている。昔は木でできていたんだが、通行人の松明(たいまつ)で燃え落ちてしまったと言われてます。

木曽の桟について資料を使って説明してくださいました

木でできていた時の資料を見せていただきました。

木曽八景の一つ:木曽の桟

木曽八景の一つ:木曽の桟

赤い橋も含めての景色が絶景です。
しかし歴史的価値のある石積み部分は気づかない方が多いので対岸や赤い橋の上から見て歴史を感じてもらいたいと思っています。

木曽八景の一つ:木曽の桟

対岸から見た石積み

今は昔の文献しか残ってないが、もう一度100mあった桟を再現したいと思っているよ。
まだ私も見たことはないが、夏の朝6~7時ごろにしか見れないという朝霧、再現した桟と朝霧を見れるよう、ここを守っていきたいと思っているんだ。

歴史と絶景を守る水野さんのお話しをお聞きできました。

 
  

見どころ

深い渓谷、赤い橋、旧国道の下の石積みが見どころです。対岸の松尾芭蕉、正岡子規、種田山頭火の句碑もぜひご覧ください。
昔、木曽義仲が木曽の桟で対岸までの距離を目算して、人の言葉が理解できたという愛馬に「七三間とべ」(現在の約132m)と命令したが実際には74間(現在の134m)あり、馬が谷底に落ちてしまい、その供養として金の観音堂を作り、堂を建てさせたという「沓掛観音堂(上松町)」もぜひご覧ください。


 

アクセス

最寄駅・インターから

JR上松駅から

車、タクシー、バス 5分

中央自動車道塩尻インター・中津川インターから

それぞれ約60分

住所

長野県木曽郡上松町




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